2011年06月24日

[献本御礼] スマートにプログラミング Android入門編

出版社の方より、献本いただきました。次の本です。

「スマートにプログラミング Android入門編」

タイトルの通り、Androidアプリ開発の入門書です。
僕自身はもう中級者くらいにはなってる(ハズな)ので、初級者の方が読まれたときの感想とは少し違っているかも知れません。ただ、買うかどうか迷っている方の参考にはなるかも知れないので、ここに感想を残します。


表紙に「ステップを踏んで仕組みをていねいに解説」とあります。
読んでみると、確かに丁寧に解説されていると感じました。
それはスクリーンキャプチャの多さに表れていると思います。
インストールの手順や、エミュレータの起動など、前半部分については画面が変化する毎にスクリーンキャプチャが撮られているので、初めての方でも(よほどのことが起きない限り)ここでつまづくことはないと思います。
個人的には、環境変数の設定時のスクリーンキャプチャが載っているのは良いな、と思いました。
自分がPCに慣れていない頃は、これをいじるのが不安でしたので(僕だけでしょうか…)。


本の厚さとしては、その他のAndroidアプリ開発入門書と同じくらいだと思います。
そこに大量のスクリーンキャプチャが載っているというと、内容が薄くなることを懸念されるかと思いますが、特にそんな印象は受けませんでした。
Androidの基礎の部分についてはひと通り載っていると思います。
以下が実際の目次です。いろいろな内容が載っていることがわかるかと思います。

<目次>
Chapter0 本書を読む前に
Chapter1 Androidの概要
Chapter2 Android開発環境の構築
Chapter3 Androidの基本
Chapter4 レイアウトとビュー
Chapter5 アクティビティ
Chapter6 インテント
Chapter7 サービス
Chapter8 データ保存
Chapter9 コンテントプロバイダ
Chapter10 ダイアログ、メニュー、タブ
Appendix-1 実機へのインストール
Appendix-2 Android Marketへの登録

中級者でも知らないことがあるサービスもコンテントプロバイダも載っていて、じゃあ、何が載っていないんだと考えたとき、あぁ、華のある機能がゴソッと省かれているんだ、と気付きました。
スマートフォンで特徴的に扱われるGPSや加速度などのセンサー系の使い方は一切載っていません。
AndroidではGoogle Mapが簡単に使えるようになっていますが、こちらも一切載っていません。
本当に初級者にきちんと覚えてもらいたいことを厳選してまとめたんだろうな、と感じました。
地味ですがこれらは強力です。きちんと基礎を覚えたいという初級者の方にはオススメできる1冊かと思いました。

なお、すでに何点か誤植が見つかっているようです。
http://www.ric.co.jp/book/error/error874.html
サンプルコードがすべてダウンロードできるようなので、本を見ながらコーディングしてうまくいかないときは、そちらで確認するのが良さそうです。


自分が初級者のときにこの本を買っていたら、たぶん満足していたろうと思います。
強いて不満点を挙げるならば、上でも挙げた「この本には華がある機能のことが載っていない」という点でしょうか。
やはりスマートフォンのアプリ開発をするのなら、かっこいいこともやりたいでしょうし。
この本を読み終えてすぐに「さぁ、GPSを使ったアプリを作ろう」と思うと、越えなければならないハードルはまだ少し高そうです。
「入門編」と銘打っているので、そういった部分をカバーする続編が出ると良いですね。
著者、出版社の方々に期待したいところです。

僕の感想は以上です。
この記事がこの本の購入のきっかけとなれば幸いです。

タグ:android
posted by t2low at 01:10|